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活するといろいろな事(日本との違い)にぶつかりストレスがたまりがちですが、フィリピンから学ぶ事も多々あります。何にも増して、フィリピン人の魅力的な笑顔(なにも女性のことを言っているのではない。)は、多くの外国人を魅了します。フィリピンの人々は本当に魅力的です。(仕事の事さえ無ければ)。
わずか2年の滞在でフィリピンを語ることはできませんが、その短い2年でも日本にいては経験出来ない貴重な体験を持つことができました。また、こちらに来る時は泣いていやがった家族も、今ではフィリピンを満喫しています(女房は豊富な自由時間を楽しんでおり、来比当時は半年だった三男は、今では外国人の友人と英語で会話しています)。皆様、フィリピンでの勤務を奮って希望して下さい。
現在のフィリピン経済は、かつて「アセアンのお荷物」と言われた最低の時期を脱して、先進工業国の仲間入りを目指して離陸していく時期にあります。マニラ首都圏ではビルの建設ラッシュ、新車の数の増加等発展の状況は目をみはるほどです。私はこの国の海上安全に貢献すべくJICA専門家としてフィリピン政府(Philippine Coast Guard:PCG)に派遣され、まる2年が経過したところです。残る任期は1年(1998年1月10日まで)しかありませんが、PCGが海上保安庁と対等のパートナーとなる日を目指して努力を続けていきますので、今後とも海上保安庁のご支援をお願いします。
最後になりますが、フィリピンを観光で訪れられる方は、犯罪に巻き込まれないため、
・目立たない(日本人というだけで金看板を背負っていることを自覚する)
・日本で×はフィリピンでも×(王様のように振る舞えるのは店内限りと心得る。日本人でもてない者はフィリピンでも…)
・人の恨みをかわない(自分も瞬間湯沸器にならない)
・何事も時と場所をわきまえる(外国にいることを忘れない。夜に店内で騒いでも、昼間公共施設では…)
の4点に留意されたら良いかと思います。フィリピンは興味深い国です。私もこの国・人が好き(を好きになろうと努力しているところ)です。皆様、近くて遠い国フィリピンヘ是非お出でください。
 

 

 

 

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